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尿に血が混じるのはなぜ?痛みのない血尿でも受診をすすめる理由 

公開日

2026.10.20

更新日

2026.10.20

こんにちは!うつのみやLA泌尿器科クリニック 院長の鈴木です。

🌀 トイレで尿がピンク色っぽい。でも痛みはないから、様子を見ていいのかな

🌀 健診で「尿潜血」を指摘された。尿の色は普通なのに、何が問題なんだろう?


このような不安や疑問はありませんか?


血尿は、膀胱炎や尿路結石などでも起こり、原因はさまざまです。そして、痛みがないからといって、問題がないとは限りません。


今回は、血尿の主な原因や、痛みがなくても受診したほうがよい理由、泌尿器科で行う検査についてお話しします。

🔸 血尿とは?尿が赤くなくても血が混じっていることがある

血尿の2つのタイプとして、尿が赤やピンク、茶色に見える肉眼的血尿と、見た目は普通でも尿沈渣で赤血球が見つかる顕微鏡的血尿を比べた図。

「血尿」と聞くと、真っ赤な尿をイメージするかもしれません。でも実際には、見た目ではわからない血尿もあります。


血尿とは、尿に赤血球が混じっている状態で、大きく分けて「肉眼的血尿」と「顕微鏡的血尿」の2種類があります。

目で見てわかる「肉眼的血尿」

肉眼的血尿は、尿が赤い、ピンク色、茶色など、見た目でわかる血尿です。


膀胱炎や尿路結石などで起こることが多い一方で、膀胱がんなどの病気が原因のこともあります。


ただし、赤い尿がすべて血尿とは限りません。食べ物や薬の影響で、尿が赤っぽく見えることもあります。見分けるには、尿検査が必要です。


関連コラム▶︎ 尿の色が濃い・赤い・茶色いのはなぜ?色の変化と受診の目安を解説

健診などで見つかる「顕微鏡的血尿」

顕微鏡的血尿とは、見た目では尿の色に変化がないものの、尿沈渣検査で赤血球が確認される状態です。健診で指摘される「尿潜血」とは、同じ意味ではありません。

🔸 尿の色は普通でも尿潜血が陽性に|血尿とは限らない

健診の尿検査で調べる「尿潜血」は、試験紙が血液の成分に反応するかを見る検査です。そのため、尿潜血が陽性でも、必ずしも血尿とは限りません。

試験紙は、赤血球だけでなく、ヘモグロビンやミオグロビンにも反応します。ヘモグロビンは赤血球が壊れる「溶血」などで、ミオグロビンは激しい運動や筋肉の損傷などで尿中に出ることがあります。つまり、赤血球が尿に混じっていなくても、陽性になる場合があるということです。

実際に赤血球が混じっているかは、尿を顕微鏡で調べる「尿沈渣検査」で確かめます。ここで赤血球が一定の数以上見つかった場合に、「顕微鏡的血尿」と判断されます。

尿の色が普通でも、尿潜血を指摘されたら、医療機関で尿沈渣検査を受けて原因を確かめましょう。

🔸 血尿の主な原因

血尿の主な原因となる膀胱炎などの尿路感染症、尿路結石、腎臓の病気、膀胱がん・腎臓がんと、それぞれにみられる症状の特徴

血尿は、腎臓から尿管、膀胱、尿道までの尿の通り道のどこかで出血が起きると現れます。関係する主な病気は、次のとおりです。


・膀胱炎などの尿路感染症:排尿時の痛み、頻尿、残尿感をともなうことが多い

・尿路結石:わき腹や背中の痛みをともなうことがある

・腎臓の病気:尿に蛋白が混じっているかどうかが、大切な手がかりになる

・膀胱がん、腎臓がんなどの悪性腫瘍:痛みをともなわないことが多い


尿がコーラやウーロン茶のような茶色っぽい色になる場合は、腎臓の病気が関係していることがあります。


関連コラム▶︎ わき腹や背中の痛みは尿路結石?症状と受診目安

🔸 「痛くない」「一度だけ」の血尿でも受診したほうがよい理由

痛みがなく、一度きりの血尿であっても、自己判断で様子をみるのはおすすめできません。血尿は出たり出なかったりすることがあり、いったん止まったからといって原因がなくなったとは限らないためです。


また、膀胱がんでは、痛みのない肉眼的血尿がきっかけで見つかることが多いとされています。特に年齢が高い方や喫煙歴がある方では、血尿の原因として泌尿器系のがんが隠れていないか確認することも重要です。


原因は見た目だけでは判断できません。早く見つかれば、それだけ体への負担が少ない治療を選べる可能性があります。検査で大きな異常が見つからないこともあるので、安心のためにも一度確認しておきましょう。

🔸 女性は生理などとの区別に迷うことも

女性の場合、尿に混じった血なのか、腟からの出血なのか、見た目だけでは判断しにくいことも少なくありません。


尿検査は、生理中を避けるのが基本です。ただし、目で見てわかる血尿が続く、強い痛みや発熱がある場合は、生理中でも受診の要否を医療機関へご相談ください。また、生理が終わってからも血尿が続く、生理の時期ではないのに尿が赤いといった場合は、医療機関で原因を確認しましょう。


当院は女性医師が診察している曜日もあります。気になる方は女性医師による診療枠もご案内できるため、お気軽にご相談ください。


▶ 女性の泌尿器科について詳しくはこちら

🔸 泌尿器科で行う検査

泌尿器科では、尿の色の変化に気づいて受診した場合も、健診で尿潜血を指摘されて受診した場合も、まず尿検査を行います。試験紙の検査とあわせて行うのが、尿を顕微鏡で調べる尿沈渣(にょうちんさ)で、赤血球が混じっているかを確認できる検査です。


超音波(エコー)検査を行うこともあります。痛みがなく、結石や腫瘍の有無などを確認できる検査です。


必要に応じて、尿の中にがん細胞がないかを調べる尿細胞診、血液検査、CT検査、膀胱の中をカメラで観察する膀胱鏡検査などを追加します。


検査で異常が見つからなくても、少数ながら後から病気が見つかることがあるため、期間をあけて再度尿検査を行い、経過をみる場合があります。


受診の際は、血尿に気づいた時期、尿の色、痛みや発熱の有無、喫煙歴、飲んでいる薬などをお聞かせください。

▶ 当院でできる検査・処置の詳細はこちら

🔸 血尿で受診するタイミング

血尿に気づいたときの受診のタイミングを、早めに医療機関へ相談したいケースと、血のかたまりや尿が出ないなど診療時間を待たずに受診したい症状に分けて示した図。

早めに医療機関へ相談したいケース

・痛みがなくても、目で見てわかる血尿が出た、または繰り返している

・健診で尿潜血を指摘された

・生理の時期ではないのに尿が赤い

予約日を待たず、救急などを早急に受診したい症状

・尿に血のかたまりが混じる、または出血の量が多い

・尿を出したいのに出ない、下腹部が張って苦しい

・わき腹や背中、下腹部に突然強い痛みがある

・発熱や寒気に加えて、背中・わき腹の痛みがある


血のかたまりが尿の通り道をふさぐと、尿が出なくなり、強い痛みが出ることがあります。また、発熱をともなう場合に考えられる病気のひとつが、腎盂腎炎です。これらの症状がある場合は、予約を待たずに救急外来などを受診しましょう。


関連コラム▶︎ 膀胱炎は放っておいて大丈夫?腎盂腎炎による入院リスクと受診目安

🔸 まとめ|血尿に気づいたら自己判断せず相談を

血尿の原因は、膀胱炎や尿路結石から、腎臓の病気、悪性腫瘍までさまざまで、見た目だけでは判断できません。痛みがなくても、一度きりでも、血尿に気づいたら泌尿器科で検査を受けましょう。早く原因がわかれば、それだけ体の負担が少ない治療を選べる可能性があります。


また、血のかたまりや強い痛み、尿が出ない症状があるときは、受診を遅らせないことが大切です。


当院では、尿検査や超音波検査など、血尿の原因を調べる検査を行っています。痛みのない血尿や、健診で尿潜血を指摘された方も、お気軽にご相談ください。


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【参考文献】

  1.  血尿診断ガイドライン改訂委員会 編:血尿診断ガイドライン2023.ライフサイエンス出版.2023.

  2. 日本泌尿器科学会:尿に血が混じる。血尿を指摘された.

  3. MSDマニュアル プロフェッショナル版:無症候性血尿.

  4. 国立がん研究センター がん情報サービス:膀胱がんについて.

  5. MSDマニュアル家庭版:尿に血液が混じる.

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