Column
公開日
2026.7.13
更新日
2026.7.13

こんにちは!うつのみやLA泌尿器科クリニック 院長の鈴木です。
🌀 トイレに行くたびにツンとした痛みがあって、つらい…
🌀 市販薬で様子を見ていいのか、受診すべきか迷う
このような症状で悩む女性は少なくありません。膀胱炎は女性に多い身近な病気ですが、放っておくと症状が長引くこともあります。また、悪化すると腎臓の炎症に繋がることや、入院が必要になることもあります。
そこで今回は、膀胱炎かもしれないと感じたときに、市販薬で様子を見てもよいケースや、早めに泌尿器科を受診したほうがよいサインについて解説します。
受診を迷っている方の参考になれば嬉しいです。
膀胱炎は、膀胱の中で細菌が増え、炎症を起こす病気です。
原因菌として最も多いのは大腸菌で、腸内細菌が約8割を占めます。女性は男性に比べて尿道が短く、尿道の出口が肛門に近いという体の構造をしています。そのため、女性のほうが膀胱炎になりやすい傾向があります。
膀胱炎の主な症状は、排尿時の痛みです。とくに尿を出し終わるころに、ツンとした痛みやしみるような感じがすることがあります。ほかにも、トイレが近くなる(頻尿)、尿が残っている気がする(残尿感)、尿がにごる、においが強くなる、血が混じる(血尿)といった症状があらわれることがあります。

症状が軽く、発熱や腰・背中の痛みがない場合は、市販薬で一時的に症状を和らげながら様子を見ることもあります。ただし、様子を見るとしても1〜2日までが目安です。
市販薬を使っても症状が改善しない場合や、痛み・頻尿が強くなる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
受診までの間は、水分をこまめにとり、尿を我慢しないようにすることが大切です。尿をためすぎると、膀胱の中で細菌が増えやすくなるためです。
また、コーヒーやアルコール、酸味の強い果汁などは、膀胱を刺激して頻尿や排尿時の不快感を強めることがあります。症状がつらい間は、水や白湯などを中心にするとよいでしょう。
市販薬と医療機関で処方される薬では、役割が異なります。医療機関では、尿検査などで状態を確認したうえで、必要に応じて抗菌薬を処方します。抗菌薬は、膀胱炎の原因となる細菌に対してはたらく薬です。
一方、膀胱炎の症状に使われる市販薬の多くは、漢方や生薬を中心に、炎症をやわらげたり排尿を促したりする成分が含まれています。医療機関で処方される抗菌薬のように、原因菌を直接治療する薬ではありません。そのため、市販薬は「受診までの一時的な対応」と考え、長く使い続けないことが大切です。
市販薬を一時的に使う場合も、注意が必要な方がいます。
妊娠中の方、糖尿病などの持病がある方、免疫力が低下している方は、重症化しやすかったり、使える薬が限られたりする場合があります。自己判断で市販薬を使わず、はじめから医療機関で相談してください。
また、以前処方された抗菌薬が手元に残っていても、自己判断で飲むのは避けましょう。症状が似ていても、原因菌や必要な薬が同じとは限りません。中途半端に服用すると、症状が一時的に隠れたり、薬が効きにくくなったりすることがあります。
「市販薬で少しよくなったから大丈夫」と自己判断して、受診を先延ばしにしすぎないことも大切です。痛みや頻尿などの症状が続くときは、早めに相談しましょう。
次のような症状があるときは、市販薬で様子を見ず、早めに泌尿器科を受診してください。
✅ 38℃以上の発熱がある
✅ 腰や背中が痛む
✅ 悪寒や強いだるさがある
✅ 血尿がある
✅ 吐き気がある
✅ 市販薬で1〜2日たっても改善しない
✅ 症状が悪化している
膀胱炎では、高い熱が出ることはあまりありません。38℃以上の発熱や腰・背中の痛みがあるときは、腎臓に炎症が起きる腎盂腎炎(じんうじんえん)のおそれがあります。腎盂腎炎は、抗菌薬による治療が必要な病気です。2週間ほど入院が必要になることもあるため、症状が軽いうちに早めに受診しましょう。
また、膀胱炎を何度も繰り返している方も、一度泌尿器科で相談しておくと安心です。症状の出方や生活習慣、体の状態を確認することで、再発を防ぐための対策につなげられます。

当院では、まず問診、尿検査、超音波(エコー)検査を中心に診療を行います。
膀胱炎が疑われるときは、尿検査で尿の中の白血球や細菌、血尿の有無などを調べ、必要に応じてエコーで膀胱や腎臓の状態も確認します。膀胱炎では、これらの検査だけで診断し、治療方針を決められるケースが多いです。陰部の診察が必要になる場面は限られています。
追加の検査や診察が必要な場合も、事前に内容をご説明し、ご本人の同意をいただいてから進めます。不安なことがあれば、診察のときに遠慮なくお伝えください。
尿検査を行うことが多いため、来院直前にトイレを済ませてしまうと、検査に必要な尿が取れない場合があります。可能であれば、少し尿をためた状態で受診するとスムーズです。無理に我慢する必要はありませんが、受診前の参考にしてください。
▶ 【宇都宮駅から車で5分】Web予約はこちら
膀胱炎は、女性に多い身近な病気です。軽い症状であれば市販薬で一時的に症状を和らげながら様子を見ることもあります。ですが、長く様子を見すぎるのはおすすめできません。
発熱、腰や背中の痛み、血尿、症状の悪化などがある場合は、早めに泌尿器科を受診しましょう。市販薬を使っても1〜2日で改善しない場合も、受診の目安です。
泌尿器科は行きづらいと感じる方もいるかもしれません。でも、女性の尿のトラブルは、泌尿器科で相談できる症状です。当院では女性医師による診察も行っていますので、男性医師には相談しづらいと感じる方も、安心して受診いただけます。つらい症状を我慢せず、気になることがあれば、気軽にご相談ください。
これからも、皆さんに役立つ情報をお届けしていきます。
参考文献
日本感染症学会・日本化学療法学会「JAID/JSC 感染症治療ガイドライン2015 ―尿路感染症・男性性器感染症―」日本化学療法学会雑誌 64巻1号
MSDマニュアル プロフェッショナル版「細菌性尿路感染症(UTI)」
MSDマニュアル プロフェッショナル版「妊娠中の尿路感染症」
国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病と感染症のはなし」
ご予約はオンラインで、
24時間受付中です。
当院は予約優先制です。予約なしでご来院された場合、 待ち時間が発生することがあります。ご了承ください。
ネット予約はこちらから